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本染手ぬぐいの出来上がりの不安

またまたお客さんの声からの抜粋です。

まず第一に、「本染め手ぬぐいを初めて作る時に自分のデザインがどんな風に仕上がるのか非常に不安だった。」という感想を沢山頂きました。

プリント手ぬぐいは皆さんよく知っているように、スクリーンの版を使ってプリントをするので細い線もそんなに違わず表現できますので仕上がりにそんなに自分のデザインとの違いが出てきません。

スクリーンプリントは版画のような方法ですので多色プリントも可能です。

ただ、色と色との境目はきっちりとした綺麗なプリントとして出来上がりますのできっちりとしたデザインを好まれる方には最適です。

本染めの場合は、注染という技法を使います。

これは染料を生地に直接注いで染めていく方法です。
手ぬぐい染色に使う染料は生地の上で化学反応を起こして色を定着させる方法です。
注いだ時の色とは違った色に染め上がるので、思わずオ~~って声が出るほどです。

注染で染める場合は、染料を一度に30枚程度の生地に注いで染めるので色の境目はぼんやりとした感じに仕上がります。1度に沢山の枚数を手ぬぐい生地を染める事になりますので、上の方の染まり具合と真ん中の染まり具合、一番下の染まり具合では厳密には違う感じに仕上がります。

極端なことを言うと1枚1枚が表情が違うのです。
逆に、プリントのように非常に綺麗にでき上がる場合もあれば、注染独特の滲みやかすれ、刺さりが出るものも出てきます。
こういった事が苦手できっちりした仕上がりを好まれる方はプリントをお奨めします。
綺麗に仕上がるのもあれば、趣のある仕上がりになるものもあるのが手ぬぐいです。

本染めの場合は一般的に2ミリ程度の線は必ず必要になってきます。
2ミリ以下の線幅のデザインは難しいのです。白地に2ミリ程度線では大丈夫ですが…
2ミリの線幅があってもベタ色の中に2ミリの線をつけることは難しく、つぶれてしまうことが多いです。これは染料が白の部分に滲んでいくためです。

こういったところが本染め手ぬぐいの特徴なのです。

本染めの色落ちは大丈夫ですか?と聞かれることもよくあります。
「本染めだから非常に色落ちをする」そう言ったことはありません。
ただ全く落ちないわけではありません。顔料プリントの方が色落ちは多いようです。
本染めは徐々じっくりとじわりと落ちていく感じです。

経験上、明るい色は反応染料を使いますので他に比べると色落ちしやすい感じです。
紺色や小豆色、茶色などの昔ながらの色の場合はやはり落ちにくいと思います。
当然、色うつりする可能性もありますので白いものと一緒に洗濯は厳禁です。
塩素系の洗剤は手ぬぐいにとって苦手みたいです。
※色によって違う染料を使う場合もあります。高価な染料もありますのでご相談下さい。
※弊社では納品する際に袋の後にデメリット表記シールをつけて納品しております。

もう一つ、デザインに対して相談にのってもらえるか?という質問です。

当然のことです。
初めて本染めの手ぬぐいを作りなるのですから、解らないことは沢山あるかと思います。
何でも相談してください。

先程も言いましたが、デザインの線の太さは最低2ミリ程度と思ってください。
これは本染めをする場合の型の紗(あみ)のサイズは最低が1ミリ角になっていますので、2ミリ以下の線の表現は難しいからです。2ミリの線があって2ミリの白場があってまた2ミリの線がある。この場合は大丈夫ですが、2ミリの横に1ミリの白場では紗の隙間がなく剥がれてしまうので染める事が出来ません。

それと高価になるデザインがあります。これは全体に柄があるようなデザインです。
型の製作に手間がかかり染める場合も注意が必要になりますので、非常に高価になります。
簡単に言うと細かい手のこんだデザインは全て時間がかかるので高くなるという事ですね。

このあたりの注意も必要です。

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