メッシと本染め手ぬぐい


神野哲郎from 神野哲郎

 

 

サッカーワールドカップも終わりました。

 

 

開催国ブラジルがドイツにまさかの大敗をしたり、スペインやイタリヤといった強豪も早々と
姿を消すといった波瀾もあった大会でした。
日本も期待されていながら予選リーグ敗退と消化不良のような結果に終わりましたが、
まだまだ世界に挑戦するには、やらなきゃいけないことが多いのでしょうね。

 

 

今大会で印象に残っているのはアルゼンチンのエース、メッシの活躍です。

 

 

テレビでも何度も放送されていたので、ご覧になった方も多いとは思いますが、メッシが
ゴールを決めた後、相手チームのゴールキーパーが審判にすごく興奮した様子でどれほどあの
ゴールが素晴らしかったのかを語っていた場面です。

 

 

やっぱり一流の技は敵味方の区別なく、感動を与えるものですね。

 

 

私も仕事柄一流の職人たちと交流がありますが、この人たちの作品もやはり同じように感動を
与えてくれます。
タオルのように機械で作っていくものであっても、その裏側には職人の技術がちりばめられて
いますし、日本古来の技術でもある本染め手ぬぐいに至っては、まさに伝承された技と経験が
あってはじめて完成していきます。

 

 

加えて日本には四季があるため、気候や温度、湿度も決して一定ではありません。

 

 

その変則的な環境を読み取るのはマニュアルやコンピューターではまだまだ無理なことだと
思います。

 

 

ある機械加工の会社の社長さんがおっしゃて見えましたが、最終的には人間の指先の感覚の
方が機械よりも精度が高いようです。

 

 

大阪にも大企業からオファーをもらっている小さな町工場がたくさんありますが、そこで働い
ている人たちの指先の感覚から生み出させる製品は、大企業では作ることができません。
いくら大金を出して設備投資しても、ものすごく細かい精度を要求されるものについては
やはり人の手なのです。

 

 

本染め手ぬぐいの世界もまさに同じで、職人の経験と勘により作られる手ぬぐいは、その
ときの天候や気温・湿度を読み取り、絶妙なバランスで仕上げられるため、大量生産する
ことができませんし、1枚ずつが微妙に違います。

 

 

まさにメッシのごーるのように「あの日、あのとき、あの場所」にいたからこそ、出来上
がる芸術品なのです。

 

 

スポーツや芸術の世界ではこういったことが認められやすいのですが、タオル・手ぬぐい
のような日用品の世界ではなかなか脚光を浴びることはありません。

 

 

でも素晴らしいものはやっぱり素晴らしいし、感動を生みます。
このことを伝えて行くのも私たち業界人の役目だと思います。

 

 


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