本染めの場合プリントと異なり、本染めじゃないと表現できないにじみ・ゆがみ・ささりや色の出具合などがございます。
こちらメリットでもあり、デメリットでもございますので、今回まとめました。
「にじみ」や「ささり」について
本染めの場合白の部分に一枚一枚糊を引き、糊を引いた場所が染まらないようにし、全体に染料を掛け、染み込み色がついていく技法になります。
糊自体も液体なので、染料と糊がぶつかり合い糊がおされてしまう可能性もあり、それが「にじみ」や「ささり」の原因となります。
「にじみ」とは・・・
「ささり」とは・・・
お客様から「どんな感じでにじみやささり具合は発生しますか？」
とお問い合わせ頂く事もありますが、自然現象なので、にじみ具合やささり具合というのは計算する事が難しく、染めてみないと解らないというのが正直の所です。
「ゆがみ」について
生地は織物なので、元々ゆがんでいる物で、特に染めの場合は、①でも記載した通り一枚一枚糊をひいていくため多少のズレが発生いたしますので、データのようにきっちり線がでるという事もなく、また染めた後に洗い乾燥させますので、生地は伸縮しゆがんでしまいます。
「色ブレ」について
染めの場合は絵具のように色と色を混ぜて調合していくのと異なり、過去の実績と数値で染料を調合し、指定の色に近づけていきます。
染めたあとの放置時間や気温や湿度の影響により染まり具合が異なる為、職人の経験で染めていきますので、色見本通りになるという事じゃなく、あくまで色の指定色に近づけると言う認識が正解です。
今回は現象や発生する注意点をまとめましたが次回は再現できる線について書きたいと思います。
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