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本染めの染料とプリントの顔料インクの話

 

今日はちょっとマニアックなインクと染料の話です。

 

あまり知られていませんが 顔料プリントの場合のインクの調合は 大体目分量で調合することが多いのです。機械が色を判断して何種類かある色を調合して ハイッ!って出てくると思っているでしょうが、そうではないのです。

紙にプリントするような印刷の場合は、インクジェットのプリントのようにパソコンが色を調合して色を出力します。紙にプリントする機械は 需要もたくさんあって技術的な進歩もあったのでしょうか非常に優れています。色濃度での設定もできたり微妙な色の変化も可能です。

 

しかし! 手ぬぐいやタオルの顔料プリントの場合は とてもアナログな職人の勘で色を調合します。これこそ職人の勘という感じで大体の色を目分量で調合して色を作るのです。

 

この色の調合は、やはり経験がなければ難しいところで自分たちも見ていてびっくりするような色を足して色を出したりします。

たとえば もう少し鮮明な黄色にしたいな・・・って時にも青を入れてみたり・・・ブラウンの色をもう少し黄色くしたいなって時にはグリーンを入れたり・・・と、全然違う色を調合して色を出していたりするのです。

不思議な調合をするもんだな~ってずっと思っていたのが、この間本染めの職人さんもこういったことをすると聞きました。

本染めの場合それこそ「経験」で色の調合をします。過去の染めた色をある程度は記録しているのですが、なかなかその通りにはいかないのも事実だそうでそう言った時は新たに染料を調合して色を作るそうです。それもハカリなどを使って染料を調合するのです。

 

こんな作業の中で 染工場が一番の問題点それは「染料が無くなる」ってことらしいです。

 

昔は全然問題なく使えていた染料が、生産中止になったりすると今まで蓄積していたDATAが全然使えなくなってしまいます。こういうことが過去何度もあったそうですが、そのたびに染料屋さんが似たような染料を持ってきて試しに染めてみる・・・こんな苦労があるそうです。

 

この安定的に供給もされないような手ぬぐいの染料では、職人の創意工夫で乗り切ります。

 

一般的な染料の調合の方法は、「色の三原色」で表現します。昔はそれこそ青と赤と黄をそれぞれの瓶に大量に作って 柄杓で目分量で色を出していたそうです。これにプラス黒の染料を入れて色の調合をします。この三原色だけでも黒を作ることはできますが わざわざ黒を入れるとどうなるか? それは色が沈みます。暗くなるということです。

こんなトコロで「色の三原色」を使っているとは知りませんでした。こんなに色々試して色を作るそうなのですが、やはり難しいのは「染料の相性」だそうです。この色とこの色を混ぜるとこうなるなってのは想像がつくそうなのですが この相性によってうまく染まらなかったりするようです。この辺りはそれこそ 職人の経験によって初めて判るそうです。

うん、やっぱり難しいですね・・・。

本染め手ぬぐいの色の染まり具合の注意点と注染の型についての話

 

 

本染めで手ぬぐいを作る場合 プリントとの決定的な違いはデザインの出方が違います。

 

 

プリントの場合は生地にインクを付けてデザインを表現しますのである程度の細い線でも出すことは可能です。

本染めの場合はインクを注いで染めていきますので やはりムラになりやすいです。生地の性質も絡んでくるのでしょうが綺麗に染まっているところもありますがベタで染めた場合でも、ムラに染まるところも出てきます。

 

 

また、一番注意せねばならない点は、色が指定通りに出来上がってこない・・・点です。

 

 

お客様からは「DIC」や「PANTONE」でご指定を頂いたり、色生地のサンプルを頂いたりして その色に近づけよう染料を調合して作成に取り掛かりますが、全く同じ色に作成することは出来ません。全く違う色に出来上がることはありませんが全く同じ色に仕上がることはありません。

 

リピートの場合も同様で「前回と同じ色でお願いします!」と言われても、全く同じ色にもならないのです。

これは作るときの湿度や生地の具合など・・・いろいろな要素がからんでいるので一概にいえませんが間違いなく若干色が変わっています。例えば100枚でご注文いただいても一度に100枚を染めるのでは無く 30枚ごとを一度に染めますので それぞれ若干色が変わったりもするのです。

 

また、染まり具合によってカスレたり 刺さったり 滲んだりすることも多くあります。これは極端な例ですがこんな感じのものもできてきたりします。

 

 

 

 

悪いことばかりお伝えしていますが、本染め・注染の良さとして許せる範囲内と思います。

この辺り手作りの温かみということでご理解ください。

 

 

あと本染めを作るときの注意点ですが、型の問題があります。型は、約2ミリ角の網戸みたいな紗のシートを カットして柄を出すようにします。この型を作るのも手作業となりますので細かいデザインや 細い線は難しく 価格も非常に高くなります。

2ミリの網戸みたいな紗の上にシートを貼り付けて型としますので 2ミリ以下の線幅やデザインのものは表現できないのです。この辺りを注意いただきデザインを作って欲しいのです。

 

 

最後に取り扱いについての注意点です。

 

 

最近の洗剤は漂白剤入りの洗剤が多くなっています。これが問題で、明るい色の染料はやはり落ちやすくなっています。また、色落ちが心配なため ドライクリーニングや乾燥機の使用はやめて欲しいのです。濡れたまま放っておくのも厳禁です。

と・・・色々と 面倒なことをお伝えしていますが・・・ 実は私 10っヶ月同じ手ぬぐいを何の気にもせず普通の洗濯石鹸をつかって乾燥機も通して使っています。いかがでしょう?染める色にもよりますが結構色落ちせず使えるものですね♪