オリジナル手ぬぐい制作 神野織物「和」日記

神野織物代表 神野哲郎のオリジナル手ぬぐいについて綴るブログ

多色に対応!「顔料プリントの手ぬぐい」も結構いけてます!


 

本染めの手ぬぐいが凄くいいよ~ってずっと言い続けていますが、実はプリントの手ぬぐいもデザイン重視で考えると本染めより綺麗に表現できます。

 

綺麗って意味ですが、本染めの場合は何度もお伝えしているように、手作業で作りますので線一つとってみても 直線には引けず凸凹した曲線になったりします。それも作成した手ぬぐいが全部同じように染まるわけではありません。20枚程度づつ染めるのでその括りごとに色が若干変わったりにじみ具合も微妙に変わるのです。この辺りを「和み」というか「揺らぎ」と表現していますが、実際、職人さん側から見ると、線は定規を使ったようにきっちりと綺麗に引くようにするのが良い!っと思って作業をしているのです。しかし、実際は染料が侵食していくので若干の滲み・・・この辺りのジレンマが 使う方にしても優しい気持ちになる所かも知れません。

 

プリントの場合は、本染めと比べるとホントきれいにプリント出来ます。

 

まっすぐな線では、生地の上に顔料を乗せて表現するのですから チョットの滲みはありますが本染めに比べると断然きっちりと線は引けます。

 

それに多色に向いています。

 

本染めで作る場合は、せいぜい3色程度がいっぱいいっぱいです。それも、色と色のぶつかりは基本的に出来ません。これは一枚の型を使って作るためです。これ以上の色数を使って作成することも可能ですが、何度も染めなおして製作する 「二度染め」 「三度染め」という染め方をせねばならないことも有り 工芸品的な価格になります。

 

プリントの場合は、この辺りは楽勝です!色と色が引っ付いたデザインでも大丈夫ですし 何より気兼ねなく色数を増やせます。5色程度まで大丈夫です。これはこのように型を増やして機械にセットするだけでプリントが出来るからです。

 

プリントの手ぬぐい

 

注意しないといけないのは生地の端までデザインをするかしないかで 価格が変わって来る点です。

 

生地の端の部分の天地左右三センチ程度の白場を取ってのデザインをプリントする場合は、生地を貼り付けるプリント台をインクで汚すことがないので作業効率も上がり費用も安く出来ます。生地の端までデザインがあってインクが付いているようなデザインの場合は高くなります。先ほどの枠付とは対照的に 顔料が生地を通り越してベルトコンベアーみたいなベルトにインクが付いてしまい これを綺麗にするのに結構手間取るからです。なので、インクを端まで付けるベタプリントでは高くなります。

 

弱点はというとプリント面が硬くなりがちという程度です。全体に色を付けてプリントするとやはり硬く仕上がりますが 白場の多いデザインをプリントすると結構柔らかくイイ感じに仕上がります。